ヤンチェンからの手紙

ヤンチェンからは年に数回、手紙やかわいいイラストの他、テストの成績表も届きました。
手紙には
「私は、あなたがお元気で幸福でいらっしゃることを願っています。
私もまた、ダライ・ラマ法王のご加護を受けて元気で幸せに暮らしています。
あなたが、私に逢いにインドに来ることを知り、また、生きている限り私のスポンサーとしてお力をかしてくださると聞いて本当に幸せです。     
私はいつも、あなたが人生において成功するようにと、神様に祈っています。
写真も受け取りました。とても美しい方ですね。
写真がとても気に入っています。よく取れていますね。
私は1学期と2学期のテストも終わり全教科とても良い成績でパスしました。
実はこの手紙急いで書いています。というのはクラスの掃除当番にあたっているからです。
字が汚くて本当にごめんなさい。もし誤字があったときはお許しください。
笑顔をもってこの手紙を終わることにします。
あなたの娘ヤンチェン・ドルカーより」
 
また、ある手紙には
「英語のテキストの中で日本の作法と着物について知りました。
私はそれらがとても好きです。今日は、チベットの作法とドレスについて書きます。
チベットには、よい作法がたくさんあります。が詳しくお伝えすることが出来ません。
ドレスについて書きます。
チベットの女性はチュパ(チベットの民族衣装)とボンチョを着て、
ネックレスをつけます。
また、既婚婦人はパクテン(エプロン)を着ます。
男性は鎧のようなチュパとシャツにパンツを着ます。
そして私はこれ以上の経験がないので知りません。
期末テストがドアをノックしています。とても一生懸命勉強しています。
試験が終わると2ヵ月間の休暇になります。
この間、両親や親戚と一緒に私たちの小さな村で過ごすつもりです。
気候は日に日に暑くなります。そちらの気候はいかがですか?
私はいつもあなたを思い出しています。
あなたのお顔や平和なお心にお会いしたいです。
今日はここまでにします。次のお手紙にたくさん書きます
お返事を是非ください。
あなたの娘のヤンチェン・ドルカーより」       

このような手紙を読んで里親にならせていただいたことに対し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。そう、お金には、変えることのできない大切なものを手に入れることが出来たからです。
血のつながった家族の他に幸せを願う家族ができたこと、そして 遠い国から私のことを思ってくれている家族がいる喜び....そう 妹がもう一人できたような感じでした。
そして手紙の返事に書いた 「いつかきっと逢いに行くからね 」という約束が実現する日がいつかくることをずっと夢みていました。

<ついにヤンチェンに逢いに行くことが決まって>

その頃、私は一度も海外旅行をしたことがありませんでした。
その後 、インドは縁があって何回か訪れましたが、ヤンチェンに逢いに行くという約束を果たしてはいませんでした。
インドに行く度に帰りの飛行機のなかで「ごめんね。今度はきっと逢いに行くから...」という言葉を心の中で何度となく繰り返していました。
 1999年3月、もう一度インドへ行く機会に恵まれました。
今度こそはと、ヤンチェンに逢うための予定を入れ、やすらぎ研究所にも問い合わせをし、ダラムサラにあるチベット亡命政府の文部省にも、いろいろ整えていただいていました。
 ところが、出発の2週間程前に、突然、義父がこの世を去り、当然のことながら、一旦は、インド行きを諦めることになったのです。
が、親戚の暖かい配慮のよって予定どおりの旅をすることになりました。
 あわただしい中、やすらぎ研究所には、もう一度インドでメールを出すつもりで旅立ちました。
以下は、里子のヤンチェンを訪ねてインドを旅した記録です。

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