裸の聖者


ラマナ・マハリシの写真をみるとほとんどが褌(ふんどし)一本で裸同然である。ラマナ・マハリシが住んでいた南インドのタミルナドウは年間を通して暖かいので褌だけでも暮らしていけたのだろう。誕生日などの特別な日には帰依者から沢山の褌が寄進されたという。彼の慈悲から一日に四回も褌を取り替えたこともあったという。高価な布も持ってくる者もあったが、ある日ラマナ・マハリシは帰依者にこういっている。
「私は何も欲しくはないんだよ。見てごらん、私がどれほどたくさん持っていることか。たくさんの布をもっていればいいのは洗濯屋だけだ。」
私たちはたくさんの衣服や物を持っているが内面が満たされているとは言い難い。いや満たされていないからこそ必要以上に物を集めてしまうのだろう。


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